ブリヂストンとオンダの配管材の比較

知識

こんにちは、職人です。

最近、メインで使う配管材を【ブリヂストン】から【オンダ】に乗り換えました。どちらも素晴らしいメーカー・商品であることは間違いないのですが、施工方法や特徴がそれぞれ異なっており、好みも分かれるところではないでしょうか。

ここでは、それぞれの樹脂管や継手について様々な観点から比較していきます。

使用する配管材のメーカーに悩まれている方の参考になれば幸いです。

ちなみに僕は普段、住宅リフォームの現場にて配管工事や設備機器の入替を行っている現役の設備屋になりますので、実際のユーザーの生の声だと思っていただいて大丈夫です。

【ブリヂストン】と【オンダ】の樹脂管の比較

ポリブテン管と架橋ポリエチレン管

これらはどちらも樹脂管であり、金属管に比べ錆びや腐食が無く、衛生的な配管材料です。また塩ビ管に比べ施工性が良く接続に接着剤を使用しないので、漏水のリスクが極めて低いです。

その分価格は高いですが、現在の新築住宅では、ほぼ、このどちらかの配管材がメインで使用されているのではないでしょうか。

両者の違いは強いて言うならその硬さと色です。

ポリブテン管の方が架橋ポリエチレン管に比べ若干柔らかい材料になります。

なので現場での取り回しやすさはポリブテン管の方が若干良いです。

色はポリブテン管は黄色っぽい色で、架橋ポリエチレン管は白っぽい色になります。

今回比較する【ブリヂストン】と【オンダ】の主要配管材質は以下です。

  • ブリヂストン→ポリブテン管
  • オンダ→架橋ポリエチレン管(ポリブテン管もある)

ブリヂストンのプッシュマスターは自社ポリブテン管とワンタッチ継手を使用した配管システムのことです。他社パイプも一部使用可となっていますが、そこの判断は少し細かいので、基本不可という認識の方が無難です。

一方オンダのダブルロックジョイントという継手は、JIS規格のポリブテン管と架橋ポリエチレン管両方に対応しています。パイプ自体もポリブテン管と架橋ポリエチレン管両方のラインアップがありますが、

カタログを見る限り明らかに架橋ポリエチレン管押しですね。

使用温度と最高使用圧力について

呼び径13Aの場合の耐熱・耐圧性は以下です。

  • ブリヂストンプッシュマスターシステム→95℃で0.4MPa以下
  • オンダ架橋ポリエチレン管JIS規格品→95℃で0.65MPa

架橋ポリエチレン管の方が熱や圧力に対してやや強いということになります。このように数字で見ると、現場で使用するときの安心感が違います。

【ブリヂストン】と【オンダ】の継手の比較

樹脂管の違い以上に異なる特徴を持つのが継手類です。

継手の材質について 埋設の可否

ブリヂストン・プッシュマスターの継手は樹脂製のものと砲金製のものがあります。

樹脂製の継手のメリットは

  • 金属製に比べて軽い
  • 結露しにくい
  • お湯にも使える

などがあります。

デメリットとしては、ネジ部分は金属製の方が安心感があります。


オンダの継手は樹脂製と、金属製継手は黄銅性、青銅製があります。

黄銅性と青銅製の大きな違いは埋設可能かどうかです。青銅製は埋設可です。ちなみに樹脂製も埋設可能です。

ブリヂストンの場合、継手は樹脂製・金属製共に埋設不可です。

リフォーム現場では意外と埋設できる継手というのはありがたいもので、在来のお風呂からシステムバスに変更する工事などではかなり重宝します。

継手の特徴について

ブリヂストンの継手の良い点は何といってもその施工性です。パイプをカットしたら、ワンタッチで差し込むだけ。差し込み抵抗もほとんどありません。

さらに施工後に目視で差し込み代の確認ができ安心です。慣れると本当に配管がサクサク進みます。


オンダの継手はパイプのカット後、マーキング、インコアの挿入、パイプの挿入と、接続手順は多いものの、インコアがあることで斜め切断の防止、挿入不足の防止、パイプの変形の矯正ができ、配管後の安心感の高さがあります。

そしてなんといっても外径シール構造による大流量が特徴で、リフォーム配管に最適です。特にRevosシリーズは業界最小クラスの圧力損失を誇ります。

配管経路に制限が多いリフォーム現場ではRevosのような継手は非常に助かります。

継手の数・種類について

オンダは継手の数・種類がとにかく多いです。痒い所に手が届くといった感じで、こんな継手まで作るのかとメーカーの熱意に感心します。

ただ逆に多すぎて最初は何が何だか分かりません。樹脂製にもダブルロックジョイントPとダブルロックジョイントRevosがあったり、金属製には黄銅製と青銅製があったり、単純に種類が多すぎたり、初めてカタログを見たときは結構戸惑いました。そして内容が豊富ゆえカタログが分厚いです。

その点ブリヂストンは必要な継手はラインアップされており、見た目も分かりやすく扱いやすいです。

【ブリヂストン】と【オンダ】の価格の比較

30メートル巻きの価格

最近よく使われるコルゲートパイプで比較してみます。

  • ブリヂストンらく楽コルゲートパイプ30m巻き→24,300円
  • オンダコルゲートイージーカポリ30m巻き→21,900円

仕入れ先にもよりますがパイプの定価はオンダの方が安いです。

オスアダプター1個の価格

  • ブリヂストンオスアダプターNAM13J→2,040円
  • オンダテーパーおねじWJ1-1313-S→2,100円

こちらは似たり寄ったりですね。あくまで定価ですのでこちらも仕入れ先によって変わってきます。

【ブリヂストン】と【オンダ】の銅管変換継手の比較

リフォーム現場では、お湯の配管が既設は銅管で配管されていることが多いです。

そこで、銅管から樹脂管に変換する継手について比較してみます。

銅管変換継手の施工方法

  • ブリヂストン→ワンタッチ(サポートスリーブあり)
  • オンダ→ナットによる締め込み(インコアあり)

銅管変換継手の信頼性

どちらも従来のロウ付けを行わずに済むため、施工性は良いです。漏れに対する信頼性は僕の主観ではオンダの締め込みの方が高い印象です。

ブリヂストンの銅管変換継手は使用して漏れたと何度か聞いたことがあります。一度聞くとその後なかなか使う気にはなれませんよね。

正しい施工法では漏れるはずがないのですが、、、

銅管変換継手の価格

価格については

  • ブリヂストン銅管変換継手→4,070円
  • オンダ銅管変換継手(黄銅製)→2,820円

かなり差がありました。それにしても継手1個でこの値段ってすごいですよね。こんなのを現場ではバンバン使ってます。安心と便利さを買っているようなものです。

【ブリヂストン】と【オンダ】の比較まとめ

いかがだったでしょうか。

こうして比べてみるといろんな点で違いが見えてきます。

僕は最近オンダに乗り換えたこともあって、少しオンダ寄りの記事になってしまったかもしれません。

オンダに変えた最大の理由は、オンダの方がリフォームに向いていると思ったからです。継手の種類の多さだったり、施工後の安心感だったりがオンダの方があるのかなと感じたからです。

あとはメーカーの熱意がカタログからもひしひしと伝わってきますよね。

逆に新築現場ではブリヂストンのプッシュマスターの方が施工性が良く向いているのかなと思います。実際に僕の地域では新築の土間配管に使われているのを通りすがりによく目にします。もちろんリフォーム現場でもバンバン使えます。

施工性をとるか、安心をとるか、あとは価格や好みの問題でしょうか。

どこのメーカーを使えど最終的には自分が納得のいく配管ができることが重要です。配管はポイントさえ押さえていればあとは自己満的要素が大きいです。

なんせ漏れ知らずでいきたいですね!

それでは、ご安全に!

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