床排水のトイレを交換する際、必要となってくるのが既設排水ソケットを撤去するスキルです。
今回は、現役の設備屋が現場で実際に行っている方法を写真付きで詳しく解説していきます。
是非参考にしてみてください。
既設排水ソケットを外す目的
床排水のトイレの工事では、新しい便器の梱包の中に含まれている専用の排水ソケットを使わなければなりません。
新設の場合撤去の必要はないですが、リフォームの場合は撤去が伴うので、古いものを取り外す工程が高確率で出てきます。
既設排水ソケットを外すための工具
- パイプソー
- マイナスドライバー
- ハンマー
- プライヤー
- トーチランプorヒートガン
既設排水ソケットを外す手順
ソケット上部の切断
パイプソーを使って既設排水ソケットの上部を床の高さで切断していきます(写真では、中の様子がわかりやすいように、更に上の方を事前に切断しています)。
この際、物が落ちないように、排水管の中に詰め物をしておきます。今回はガラ袋を丸めて詰めています。
写真のように、現場では電動ののこぎりを使うこともあります。
縦に切り目を入れる
切断後。この現場はマンションなので、VP75という排水パイプの内側に、既設排水ソケットが接着されている状態です。
ここで、パイプソーで排水ソケットに縦に切り目を入れていきます。
トーチランプであぶる
切り目を入れたら、トーチランプで内側からあぶっていきます。一カ所だけ集中してあぶると焦げるので、円を描くようにゆっくりぐるぐるあぶっていきます。
マイナスドライバーで捲っていく
切り目部分からマイナスドライバーをハンマーでたたき込んでゆっくりとめくっていきます。
めくりにくいときは、焦らずもう一度加熱し同様にめくっていきます。
プライヤーで巻き取る
マイナスドライバーである程度めくれたら、プライヤーでつかんで巻き取るようにゆっくりとめくっていきます。うまくいくと写真のようにクルンっときれいにとることができます。
新しい排水ソケットが、床から立ち上げが必要な場合は、持ち出しソケットで立ち上げましょう。
立ち上げた後、床から60ミリで切断した後の写真です。
これで新しい便器の排水ソケットを取り付ける準備が完了になります。
既設排水ソケットの外し方・まとめ
いかがでしたか?初めての場合は火であぶることに抵抗があるかもしれません。
現場では毎回このようにあぶって取り外す作業を行っています。なかなか緊張する作業になります。
モノによってはかなりめくりにくかったり、キレイに取れないこともあります。
今回紹介した【既設排水ソケットの取り外し】はトイレの交換作業の中で一番難しい工程かもしれませんね。
是非参考にしてみてください。
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